前弊社にはいろんな架空生命体がいることになっていました。

その中に「コ」と呼ばれる生き物がいます。

「コッ」という音を立てながら移動します。

ハイヒールの人のヒールとかによくくっついています。ほら、「コッコッコッコッ」って音を立てて歩いている人がいるでしょう? あれは「コ」がくっついているんです。

またビジュアルはないのですが「オハヨー」という生き物もいます。

朝、会社に来た人について来ていて、先に誰か来ていると「オハヨー」とだけ言って去って行きます。

東京ではこういったものがいたのですが、当地ではちょっと様子が違います。

まず、「コ」がいません。どこにもいません。

そもそも我々が普段いる場所が街中ではないということもあると思いますが、ハイヒールやパンプスを「コッコッ」と鳴らしながら歩くような人を見掛けません。と言うか、そんな人をまだ当地では見たことがありません。役所や銀行にもいませんし、暫定オフィスのある集合住宅に出入りする人達の中にもいません。

そもそも、当地で見掛けるのは

キッズと老人

がほとんどで、生産年齢とされる世代の人をほぼ見掛けません。元々数が少ない上に、だいたいみんな車で移動しますから、「その辺」で見掛けることはありません。イオンとかで見掛けることもありますが、多くはカジュアルスタイルの主婦なので、ハイヒールやパンプスとは縁遠い感じです。

たまにカラスについてて「ココココココ」とか鳴いてますけど。多分居場所がなくなって似たような声をしているカラスにつくようにしたのでしょう。多分絶滅危惧種です。

そして、「オハヨー」やその仲間がやたらにいます。

集合住宅の辺りで見掛けるのは東京でもそう珍しくはないですが、街中どこでもいます。散歩していて人と擦れ違うと「コンニチワ」と言われます。言われたら当然に返すので、そのうち経験値が上がって、こっちから先に言うようになったりもしました。

「擦れ違う」と言ってもそんなに近くでもなく、農道のあっちとこっちくらいの距離なら当然に「コンニチワ」ですし、自転車の人も「コンニチワ」です。あまり多くはない外国人も「コンニチワ」です。イメージ的には小学校の「あいさつ強化月間」みたいな感じです。

私が当地に住んでいた頃はそこまでじゃなかったように思うので、いない間に何かがあったのかも知れません。実は当地は「オハヨー」の郷里なのかも知れません。あるいは特定外来生物なのか?

色々小難しい考察をすることは可能でしょうけど、単純に面白いことだなと思います。

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